A 本時の展開


学習の流れ

予想される生徒の活動

教師の指導と支援

留意点















































ま発
と 
め展


 

・アンケートの結果を見て自分の体験を思い
  出し,班で衛生的な住まい方の問題点を話
  し合う

・問題点を話し合いの中から気づかせる


・日常の住生活を想起させながら話し合わせ
 る
・意識を促すため,浴室,押入,台所をイメ
 ージさせる


・家庭で発生している結露やカビを見せて印
 象づける

 
・原因の多くが湿気,水分であることを発表
 から整理する



 

・アンケート結果









・VTR



・学習課題が自分の生  活から遊離しないよ
 うに意識させる



・ワークシート






・湿度計

・浴室,押入,トイレ  の湿度表





・実際に教室の窓や戸  の開閉による湿度変  化を湿度計を用いて  体感させても良い

・VTR




・ワークシート
・ビーカー,氷
 (模擬師範)


 





 

・カビが発生する ・いやな臭いがする
・ダニが発生する ・じめじめする
・体がかゆい   ・部屋が暑い
・風通しが悪い  ・結露がおきる

 





 

・VTRを見て自分の生活と比較しながら自
  分の問題点をしぼっていく


 

 「 原因(問題点)は何だろう
 


 
 


 

 湿気,水分
 


 
 
  学習課題 : 衛生的な住まい方(湿気による害と対策)を考えてみよう
 
 

 

 
  
例 ・押入が湿っぽいのを解消したい    ・出窓の結露をなくしたい
  ・浴室のカビを何とかしたい      ・ふとんが湿気ない方法を知りたい

 



 


 

・学校や家庭の中で湿気の多そうな場所を
  探し,共通点に気づく
・余分な湿気が及ぼす影響(害)が身近にあ
  ることがわかる

・湿気とカビの発生関係がわかる
 

・具体的に湿気が及ぼす影響を整理する
                   
・湿気とカビの発生条件を科学的に知らせ,
 家庭の解決対象は「水分」であるという実
 感を持たせる

・部屋,浴室,押入,台所等は?
・家庭での除湿は?

・除湿剤(機)との併用にも気づかせる



・換気の重要性を確認させる
・換気の方法や家庭で工夫できる実例を見せ
 換気(通風)の必要性をさらに促す
 
・換気の他の効果について補足する

・学習内容をまとめさせる 

・自分の生活に具体的に生かせることを発表
 させる

 



 

 湿気を少なくするにはどんな工夫が
 あるかを模索し発表する

 



 


・換気(通風)がカビ,結露対策に効果的で
  あることがわかる

  



 

 換気(通風)の仕方や家庭で実際
 に工夫できる方法がわかる

 



 
・札幌の冬の問題点(結露)を知る

 

      生徒のワークシート

         

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3.授業を終えて

 アンケ−ト結果をみることから授業に入ったことで積極的に自分の生活と比較し始め,授業に活気が出た。また,自分の課題が自然と無理なく出たのはすでに実態調査段階で衛生的な住まい方に動機付けがあったからだと思われる。そして,情報としてのVTRでさらに自分の課題が明確になり何とか解決したいと,生き生きと取り組んでいた。また,閉め切った教室(当時気温27℃・湿度63%)から,窓とドアをあけると1〜2分で「あっ,涼しい」と声が上がった。湿度が数%低くなり,湿度計の数字と体感の両面で一層効果的であった。しかし,全ての家庭に換気・通風が万能かつ有効ではない。花粉・ダイオキシン・排気ガスなどの侵入がある場合は異なってくる。また,ダニの駆除には丁寧な掃除がより効果的である。衛生的な住まい方への対処は換気・通風・浄化装置・新建材の張り替えなど各家庭でどう工夫するかである。本時では科学的な面から基礎・基本の定着を図りながら生徒自身の多様な課題にそれぞれが解決の方法を模索・修正しながら取り組めたと感じた。そして,調べ学習の発表(掃除の仕方と整理・騒音・省エネ等)につながった。

 

X まとめと今後の課題  

 学習材については全ての授業が学習材での展開が望ましいとは限らないので今後も検討していきたい。今回は,実態調査で生徒の必要価値のある課題を教師も把握できたこと,それを機に,生徒自らが自分の住まいに視点を移したことがレディネスになり役立った。調べ学習のテ−マを選ぶ時,迷う生徒が少なかったのは「自分」の課題を,必要価値ある課題として準備していたからだと思われる。

 授業展開の工夫については学びへの心を大切にするには教師が教え込むのではなく,生徒が主体となり,課題を解決できる授業を追求することである。それには,指導者側のスタンス,視点のあて方の改革が迫られた。その結果,指導の流れを大胆に改善,工夫検討を重ねることになった。これは,今までの指導観を変えるとともに,指導案の表現を変え,誰が見ても授業者の意図や本時のねらいが読みとれる指導案を生み出した。

 本領域は直接体験や実習が困難な題材が多い。教師自身が生活者としての自覚をさらに強く意識することで本体験だけではなく,視聴覚器材などもふくめて疑似体験などで克服できることが多いことを学んだ。このような課題解決学習は次の意欲につながり,この意欲や成就感が学びへの心の礎えとなり,この積み重ねが生きる力に転移すると思われる。

 今後は,学習事項を生かして家庭で実践した際の,評価方法について研究を進めていきたいと考えている。